2007年08月25日

CO2削減不履行の罰則

インド外遊中の安倍首相は インド・シン首相と会談し
地球温暖化問題について
2013年以降の『ポスト京都議定書』の枠組みに参加することで一致。

今後中国に次いで もしくは中国を越え 最大の排出国に成り得る
インドが参加を表明した事は 非常に意味が大きい。

ただ その中で残念なのが

核拡散防止条約(NPT)非加盟のインドに対し
アメリカが 核燃料を供給するとした民生用核協力協定について
インド・シン首相が「支持を期待する」としたのに対し

安倍の坊ちゃん曰く
『唯一の被爆国としてNPT体制への影響を見極めて注意深く検討する必要がある』
程度で終わった事・・。

もっと 核の脅威を力説する必要があったのでは?

核や戦争で被害を受けるのは 全く関係無い 子供や弱者なのに。


さて その話はさておき

ポスト京都に インドが参加する事に合意した事は歓迎すべきとしても
実際 日本は来年から始まる第1約束期間の削減が可能なのか?

何度も挙げている通り 実は非常に難しい。

正直 時間は掛かるけれど 住宅やオフィスからの排出削減
大々的に行わないと 数字的に『省エネ』だけでは無理に等しい。

そう すなわち断熱給湯家電など もっと上のレベルで
しかも 広範囲に徹底する事

断熱に関しては 現在の最高基準とも言える
次世代断熱では 正直心もとない。

それでも そんな基準でも復旧率が極端に少ない事を考えれば
全体の底上げと言う面からも 最低限クリアしたいレベル

て訳で 今のままでは数字的に満足する事が難しいから
余剰排出枠を大量に持つロシアなどから
国際排出権取引の仕組みを使って 排出権を購入すると言う取引で
数字を併せる事になるが 実質的には 全体量が減るどころか
増加する事が見え見えで これには賛成しかねる。

では もし削減出来なかった場合のペナルティは?

その場合 第1約束期間である 2008~12年の削減できなかった分に加え
ペナルティーとして30%を余計に次の約束期間に削減する事となっている。

2012年までに出来なかった数字に 更に30%上乗せされる訳だ。

ただ京都議定書のように 国に義務を課した国際協約が守られなかった場合
その順守性をどう担保するかは全く前例が無い。

実際 経済制裁を受けるわけはないし
その順守性は突き詰めれば 道義的な責任以外の何者でも無いだろう。


京都の名を冠した国際協約を 議長国である日本が
自ら達成できない様では 国際社会から非難されるのは必至。


道義的・倫理的な側面が強くはあるが 
事実 世界からソッポを向かれる事になるだろう。

そうなった時 化石燃料ゼロ・食糧自給率40%を切った
この国の行く末は 容易に想像できそうだ。

では カナダみたく早々に離脱するのか。
それも いさぎよいとは言えるが 遅かれ早かれ国際的な発言力が無くなる事は確か。

私達個人の力は小さい。

それでも 個人の努力(協力)が無ければ 国の進展は無い。
近い未来の子供達の為にも 出来る事は多いだろう。

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Posted by   Eye's   at 10:00│Comments(0)なんとなくな雑感
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