2008年08月29日

珪藻土って

今回は こんな与太話に頂きます”リクエスト”の中で多いモノ
珪藻土について 雑感レベルでヒトコト。

はぃ 住宅への塗り壁として 健康住宅の代名詞とも
なっている建築資材 あの珪藻土です(今は下火になってるのかな)

個人的には 珪藻土を否定をするつもりは無ければ
肯定するつもりもありません事 ご高察頂ければ幸いです。

とりあえず そんなアイツに ゆるーくチェックをって事で。

今回は どーしてソコに硬化し存在出来るかって話で問題提議。

例えば 日本では耐久建築材として有名なコンクリート。
(個人的に 特に耐久資材とは考えませんが)

そのコンクリートが固まる為には 水との化学反応が不可欠で
水硬性と言う特質があります。

よく ベタ基礎打設後の雨を心配される方が見えますが
逆にコンクリートの硬化には適してたりしまして

水中養生と言って夏などは特に わざわざ水を撒く(溜める)位です。

もちろん 温度でも硬化しますが あまりに高い(急激な)温度変化は
後々強度が上がらないと言う致命的欠陥に繋がったりします。

そんな 水反応に似た性質に漆喰や石膏があります。

少し異なるのは 漆喰などは大気中のCO2に反応して
硬化していくと言う 気硬性と言う性質で
塗ったその時より時間を重ね 5年・10年と時を重ねるにつれ
強い面へと硬化していくと言う性質を持ちます。

50年も経った漆喰などは そりゃもぅカッチカチですな^^
学校の美術室にある ロダンとかも硬かったでしょ。

そんな性質故 逆に水中では硬化しません。

それに対して珪藻土は 簡単に言うとプランクトンの化石。

くり貫いて作る七輪等は別として いったん形を崩すと
水に漬けようが空気に触れようが
自分では その形を維持する事は出来ません。

砂をイメージすれば 近いかも知れません。

では そんな固まらない珪藻土をどうやって壁に塗りましょう。

形を維持する為 粉体を壁に塗りやすくする為
接着剤やセメントを混ぜ込まなければイケマセン。

いえ 接着剤が魔女とは言いませんよ。
F☆☆☆☆(健康素材)と言うお墨付きでしょうしね。

ちなみに F☆☆☆☆のFとは
ホルムアルデヒド(Formaldehyde)の略。

最も簡単な分子構造を持つ アルデヒドのひとつです。

規制的には それだけ。

個人的に 特に珪藻土が嫌いと言う訳ではありません。
ただ 珪藻土=健康と言う安易な観念に疑問が残るだけです。

もちろん ある一部の物質を抜き出せば薬だって毒です。
その部分だけを非難するつもりもありません。

CS患者さんの家を創らせて頂く際は わざと避けますが。
君子危うきに近づかず なんてイメージですか。

これしかダメ!なんて両極端な選択は 存在すべきでは無いと考えますが
壁面と言う室内における大多数を構成するモノに対して 疑問が残る様な
物質を使わないと存在すら出来ないモノは 手放しに健康と呼べるのでしょうか。

て それ言い出したら ビニールクロスとかプリント合板
コンクリート打ち放しだって ハイパーな健康素材ですな
(笑

まぁ 珪藻土そのモノには特筆すべき能力が存在しますし
それを否定するつもりはありません。

ただある一部の性能を 全てに渡って認めろってのは
ちょっとねって事で もちろん逆も然りかなと。

そんな 感じです^^

珪藻土って

ちなみに 漆喰に手跡つけた御家族の思い出。

硬化前に触った漆喰は あとでちゃんと手洗いしないと
激しく水分取られて 手荒れしますぞ(笑

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Posted by   Eye's   at 09:41│Comments(9)室内空気質
この記事へのコメント
そうですね。。。最近下火な気もします。

私自身過去に使いました。(自宅は塗りまくり!)
実験的に何社かの製品使ってみました。

トイレに塗ったのはすばらしい性能。
臭わない!

事務所に塗ったヤツは最低!


ところが数年後、破竹の勢いでシェアを伸ばす珪藻土の

その性質や構造形体に疑問の声が、、、、、

ある国では使用禁止にもなったとか、、、、

どうも珪藻土の形体がアスベストに良く似ているらしい。。。。
それを吸い込むとよろしくない、、、そういうことだろうか。。。

思えばアスベストも天然素材であり、地球に埋蔵される石である。
その素材の発見は車社会の発展にも大きな功績を残した。
今でこそ使用禁止どころかとんでもない悪者扱いだが、
かつては排気ガスの触媒として大変重宝された正義の味方だったのに、、、、

珪藻土も自然の恵み。。。
その吸湿性や吸臭性に注目を浴びると一気に住宅壁材として普及。

いずれアスベストのような扱いを受けるのか、
全然問題ないはわかりませんが、

我が家に限らず相当量が出回っていることは間違いないですね。

問題ないことを祈ります。

私もEYE'Sさん同様珪藻土を否定も肯定もしてはおりません。
ですから、お客さんに強く勧めることも、やめなさいとも言いません。

最終的判断はお客さん自身ではないでしょうか!?
Posted by 木流 at 2008年08月29日 10:15
珪藻土!発ガン性物質の分類に属します。

塗った後の壁面がどうしても、ザラザラするので・・・
凹凸の小さな山?が少しずつ砕け粉に変化・・・

数年してそれがダストとなり(珪藻土ダスト!?)それを長年、ゆっくりと
吸い込いながら暮らすと、人体(肺)に対して非常によろしく無いそうですね。(某大学教授曰く)

まさに、時限爆弾???

で、私が家を建てた時はオール漆喰でお願いしました。

恐るべし珪藻土。

でも、否定はしません。
使う人の判断だからね。
Posted by レインボウ・マザー at 2008年08月29日 10:36
あちくしも中立っす

んでもね、どれだけの人が、
解った上なんだろ?
メリットだけ説明されて
使った人の方が多いんじゃ無いかなぁ?

きちんと説明したうえでって
こっちサイドの話だねい。
Posted by かへる~ん at 2008年08月29日 11:15
こんにちは。

珪藻土なんて聞くと、よく伝記とかにダイナマイトの発明で書いてあるのを思い出したりします(汗)

コンクリートの場合、水が必要なんですね。
この前、県外の物件でコンクリート打ちっ放しのマンションを見学したんですが、部屋は南向きにもかかわらず、カビ・・・
廊下の電灯器具もサビ・・・

あまり健康的には見えなかったんですが、打ちっぱなしってあまり良くないのでしょうか?それとも場所とかが関係しているのでしょうか?
Posted by o-chan at 2008年08月29日 13:35
\(◎o◎)/!←全部はじめて聞く話、、、。
\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?
読者で良かった、今日の一言、、、。
Posted by 桃の木 at 2008年08月29日 15:49
多分、師匠の仰っている【珪藻土の特筆すべき性質】と言うのは、
給排湿効果の事だと思うんですよね。
(そうだと言ってください:笑)

僕も調べてびっくりしたのですが、似たような素材の漆喰(消石灰)には
その性質が殆どないんです。

しかしながら、

珪藻土は調湿効果があるから、換気しなくてい~んでしょ?となるのが
日本住宅産業の困ったところでございまして。

そして、「換気しなくてい~んです。」と答える業者様が殆どです・・・。
ヘタすりゃ、「牛乳が1ヶ月腐りません!」とか。そんなワケないがな(笑

師匠はそこを指して、素材のせいではない部分に警鐘をならして
らっしゃるのはさすがと思う次第であります。

>o-chan様

きっと師匠が判りやすく説明されると思いますが、蛇足と思って聞いてください。

多分、それは結露の問題なんですね。
RC造の構造物は、どうしたって結露しやすくなるんです。
その湿気がカビを呼んでしまっているのだと思うのです。

それには断熱施工について・・・となるのですが。
この件に関しては、僕は師匠に及ぶ人はいないと思ってますので(笑
僕なんかが何か言っていいいはずもございません。
Posted by 営業Hです。 at 2008年08月29日 16:31
Eye'sです。
こんな ゆるーい戯言にお付き合い頂き 有難うございます。

って みなさま結構シビアなんですね^^
ただコレ 単に硬化に対する問題提議ですので はは。

ちと コメントが被り気味になってる事お許しください^^


■ 木流さん

はい 確かにWHOでも警鐘を鳴らし出しました。
と言いつつ その性能も個体差大きいのは確かですよね。

個人的には 新しい建材はイヤ!って程調べますので
これに関しては予防原則よろしく これまで使った事ないんです。

実物風化実験とかもやった事ありますよ(笑
ただ まだ私が知らない特性も秘めているかも知れない事は
否めませんです。

石灰に混ぜたりしたのは その性質上問題無いかと
使った事ありますが。

アスベストはですね 以前(だいぶ前ですが)得意ネタで
色々考えてみたんですが 珪藻土に関しては表立って問題に
なる様な事は無いような気がしてます^^

最終判断はお客様。
確かにその通りですので なんでもかんでも信じてしまう様な方に
プロとして判断基準を示してあげられる事が使命なのかと思ってますです。

これに限らず 流行廃りは多いですよね(え 流行は終わったですか)


■ レインボウ・マザーさん

また極端に^^
このエントリからの波及枝葉の事ですよね。

うー 極端に言ってしまえばそうなっちゃうんでしょうけど
やはり 自然=安全なんて安易な考え方事は
存在しないって大前提が必要なのだと思います。

もしくは 信じるモノは救われる とか^^


■ かへる~んさん

はい。極端な表現だと 作り手にとって売りやすいモノばかりが
注目されているような気がして まさに消費者不在かなって。

FCだのなんだのと 売り手本位な考え方にはウンザリです(笑

作り手もしっかり根拠を勉強し そしてそれを解り易く
ユーザーさんに伝えるって事が必要ですよね。

メリットだけなら そんな説明いりませんもんね^^

インフォームド・コンセント
医療だけでは無く 大切なカテゴリーだって思います。


■ o-chanさん

ノーベル大先生ですか^^
確かに使い方としては 理にかなってますよね。

で コンクリート打ち放し建築のネックとしましては
まずは コンクリートの中性化と それによる鉄筋の劣化

そして その蓄熱による輻射熱(冷輻射)の弊害が挙げられます。

また忘れがちなのは コンクリートが完全硬化する数年間は
相当の余剰水分の発散と その後も"木"とは間逆の
吸放湿変動がありまして その辺り しっかりと知ってからで無いと
ただかっこいーだけで 打ち放しに住むのはリスクが大きすぎます。

あと 危険視されるのが ラドン被爆ですね。
日本の場合は 土中ラドンに対しては ほとんど心配いりませんが
コンクリートに囲まれた空間となると 少し話は違うかなって。

これ語り出すと むっちゃ長くなりますので ご興味があれば
また お話させていただきます^^

うーんと・・ あ そだ 現在うちのHPからリンクは切ってますが以前書いた
http://housingeyes.com/radioclub/Stress/index.htm
↑これなんかは結構偏見がありますが 参考程度にはなると思います。

個人的には コンクリ打ち放しは百害あって一理無しって感じでしょうか^^


■ 桃の木さん

あはは
ここはレディオクラブ あなたは桃の木さん(笑

って以前は これよりキワドイのばかり書いてたので
結構バッシングも受けてました(笑

こんなんで宜しければ またお見知りおきを^^

単に 個人的雑感で申し訳ございませんが(汗  はは。


■ 営業Hさん

これはこれは さすがでも師匠でも無く 支障であります^^
特筆すべき特性に 吸放湿性能?それしか無いでしょ(失言
でも多孔質故の いろいろな特性って経年変化でどうなるんでしょうね^^

と言いつつ 吸放湿性に優れてるから換気不要ってのには
違和感と疑問しか持ちません。

ははーん もしかして珪藻土ってO2も生産してくれるんですか?
ごめんなさい 知りませんでした(笑

ちなみに牛乳1ヶ月腐らせないには 致死量ギリギリくらい
ヒ素入れておけば おっけーですよ お試しくださいww

原則的に言えば 少量の毒で健康になる訳です あはは。

そそ 漆喰にそんな吸放質性能あったら
フレスコ画も 現在まで残ってないと思いますよ あは。

モノゴトには また建材なんかには特に顕著に ある一部の特性だけで
正当化したり 魔女化したりする事は無理があると思うんです。

トータルバランスと リスク&ベネフィットですよね。

あと

RCの結露は その蓄熱量と放熱タイムラグ そしてK値計算で
簡単に不備が暴露されますが(笑

先ほどのo-chanさんの話だと 築年数が浅く
きっと コンクリートの余剰水分放散によるモノと思われます。

現場見てないので何とも言いようがありませんが
コトには必ず原因があって まずはその根本を抑えなければ
コト(問題)は解決しませんよね。

なんて事を 私が言っていいハズもございません^^
Posted by Eye's at 2008年08月29日 20:48
ちゃんと売れそうな十年無い様な性能なんてオチャラケより、フレスコ画に見る歴史を取るか・・・。そんな業者ばかりなら、欠陥住宅だの、おかしなハウスメーカーだの居ないんでしょうね・・・。まったく。
そろそろ立ち上がるべきですよ!
Posted by まいった at 2008年08月30日 22:18
おかげ様で 短いながらも足も動きましたので
今日も立ち上がって 会社辿り着きましたよ^^

フレスコ画は単に例えでした^^

個人的に”内壁”には コーディネートや質感・テクスチャーとか
健康を害さない事を求めますので パーテーション(内壁)に対しては
そこまでの超長期の耐久性とか 売れるとかどーとかで無く

如何に次世代へ正しい知的財産を残せるかって思いを考えまして
そんな大層な事では無かったりしますです(汗  はは  すいません^^
Posted by Eye's at 2008年08月31日 09:29
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