2008年09月20日

コンクリートでCO2抑制???

過日行われた 第5回カリフォルニア気候変動会議の議事録。
<USAカリフォルニア州>

世界的な気候変動抑制CO2オフセットレポートによると
※リンク先 同レポート【PDF】

世界の都市部の面積において 屋根の占める比率は25%あり

この屋根の部分を白く塗るなどして光の反射性を高めると
24GトンのCO2の排出を抑制する
事に繋がると言う。

同様に 35%を占める道路をアスファルトでは無く
コンクリートなどを代えると20Gトンの抑制になる
との事。

この二つの取り組みを同時に行うことで44GトンのCO2は抑制できると。

これは2025年の世界全体の排出予想の37メガトンを大きく上回り
10年間で世界全体で増加するCO2をオフセットするだけの取り組みになるという。
出展:EcologyOnlien


ほほー

確かに 屋根の熱反射を高めて上げれば 冷房負荷は確実に落ちそうだ。

事実 うちなんかで良く使う 熱反射塗料による屋根の塗り替え後は
やはり 体感温度として小屋裏の温度が違う。

熱反射塗料は 室内床下地にも使う事あるけど
施工中 直射日光当てると 驚くくらい反射して熱いし(笑

ま 大気は最も蓄熱しにくい物質ではあるし アリかなと。

ただ壁への施工は近隣に迷惑が掛かりそぅではある・・^^

嘘だと思ったら 日射の強い日 上宝にある京都大学の天文観測所まで
足を運んでみてください。あれ全面に塗ってあるから 熱反射体験できますよ(笑


それはそれで良いとして。

道路のアスファルトを コンクリートに替えるだけで20Gトンの抑制?

この数字 違和感。

コンクリートの蓄熱は 建設資材の中でも郡を抜いて大きい。

その素材が どれだけ熱を通すかって事で検証してみよう。

まず コンクリートの熱伝導率は 1.5W/(m.K)

それに対し アスファルト単体の熱伝導度は 0.15W/(m・K)
確かにコンクリートに比べ 熱伝導率は低い。

この数字 乾燥木材の平均値が 0.15W/(m・K)なのだから
遜色無いモノと解る。(でも その程度ぢゃ断熱材では無いですよ・笑)

しかーし!

舗装に使われるアスファルトは 全量の5~6%程度に過ぎず
ほとんどは石(骨材)なので 熱特性はコンクリートと大差無し。

何を持ってして コンクリートの優位性を謳ったんだろう?
コンクリート業界の回し者だったんだろうか(笑

てか 製造負荷まったく無視(爆

おかしなレポートである。

何にしても コンクリートやアスファルトに蓄熱させると
放熱のタイムラグが大きいし 日射の照り返しも含め

やはりグランドカバーは土や草・樹木の木陰なんかが
一番優位に立つとは思うのです


お庭でもベランダでも 小さなミドリ育てませんか^^


※注意

文中の熱反射塗料も 性能的にピンキリです。
そして 材料価格も3倍以上開きます。

もちろん施工方法でも 価格や性能に差が出ますが。

その辺りリスク&ベネフィットを どの辺に落とし込むかは
施工者さんと 綿密な打ち合わせが必要かと思いますよ。

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Posted by   Eye's   at 09:36│Comments(8)環境
この記事へのコメント
こんにちは。

文中のGトンって、ギガトンということでしょうか?
これだと3ケタぐらい変わってますよね(汗)
それともなにか特殊な用語ですか?

この前ナショジオチャンネルで舗装張替えの番組やってたんですけど、国土が広いからメンテナンス期間を長くするためにコンクリート舗装が主流みたいですね。アメリカ。
テレビで見た感じ、ハンパなく厚みがあったように見えました。

素人見の感想でしたm(__)m
Posted by o-chan at 2008年09月20日 17:40
すいません・・記載してませんでした(汗
ご想像の通り 1Gトン=1ギガトン=10億トン です。

申し訳ありませんでした。

コンクリート舗装は ここら辺でもありますよ。
メンテ期間を延ばすって鳴り物入りで通した 国府町打津江~古川バイパスですね。

車で走ってると 妙にレスポンスの悪いブワブワした あの道路です(爆

・・一度造った後 数年で打ちなおしてましたが はは。

舗装の厚みと言えば 北欧では50年入れ替えしなくても良いように
厚みを30cmだっけか50cmだっけか打ってるそうです。

日本では 国道で5cmでしたっけ 気候の差はあれそんな感じですね。

これまでの日本の様に 数年単位で入れ替えるのと
どっちが経済&環境に優れているのかは断定出来ませんが
個人的には 北欧の様な長期的思想の方を支持したい所です。

もちろん 舗装に関して素人な私です ,,orz
Posted by Eye's at 2008年09月20日 18:29
しまった~~~~~!

似たような話、、、するの忘れた!

カーテンしめるから。。。。(--+)
Posted by 木流 at 2008年09月20日 20:10
むー 今度は鍵も照明も落とさねば・・  (^.^)/~~~
Posted by Eye's at 2008年09月20日 20:24
「熱反射塗料は 室内床下地にも使う事あるけど」
って、何を目論んでのことですか?
おせーて下さいませ。
Posted by 富士山 at 2008年09月22日 08:55
富士山さん そこ食ぃつきましたか(笑

えっとですね 以前USAの熱反射塗料(室内仕上げ用)を
室内 壁・天井に塗ったら 体感的に冷暖房負荷減らせたので

床下地にも塗ると 床の輻射熱が増大しないかなと・・

シャレで 床無垢材の下地にも塗ってた事あったんです。
もちろん お施主様巻き込んでの実験なので お金は頂いてませんよ^^

床下地施工 結果としましては夏なんか建築中は日射受けると暑いです。
冬も同様に なにげに暖かいです。

しかーし 床無垢材仕上げると・・特に体感出来ません(爆
シャレでやるには金額的にサービスの度を越してます けらけら(汗

普通に考えれば解りそうなモノですが・・目論み失敗編でした(核爆

あと 塗料の持つ抗酸化作用で下地バインダーの負荷を抑えようとか・・
うーむアヤシイ(笑   結果は同様です^^
Posted by Eye's at 2008年09月22日 09:25
ケツの穴~…
じゃなくて、
アなる ほど~。

アルミ蒸着した透湿防水シートも、「遮熱住宅!」とか言って宣伝しているけど、ほとんど効果無いみたいだし…。
建築業界は(他の業界もそうかも知れないっすけど)大げさな宣伝多すぎますね。

いちいちシャレで実験するのも大変ですよね(笑)
Posted by 富士山 at 2008年09月24日 22:59
け・・ケツて・・富士山さんてば そんなキャラでしたっけ(笑

遮熱と言う考え方は 確かに理に適ってますが
しっかりとした断熱を抜いて考えると 本末転倒ですね。

そうなると後は やはりコストとの兼ね合いかと思いますが
対するパフォーマンスが見合うかどうかかなって。

シャレでお試しするには・・決算の度 慈善事業かと目を疑います(涙
なんて言いましょうか 何事も経験ですね ←現実逃避(爆
Posted by Eye's at 2008年09月25日 08:47
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