2008年01月13日

窓の話1 =窓の図鑑=

2千年と言う由緒ある木造建築を誇る
我が国ではあるが 窓の歴史は至って短い。

我が国における窓とは
空間を仕切るための衝立が建具の起源で
ご存じの通り 内と内を仕切るのが襖であり
内と外を仕切るのが 板戸や障子であった。

高温多湿で温暖な日本では 全てを解放できる
こうした建具が最適で 建具は開口部材と言うよりも
空間を仕切るための 一種の壁として扱われていたのだ。

一方 ヨーロッパの家は石組造。
石組を起源として 木造に至った今でも
デザインは伝統として そのまま継承されているだけの事。

石組であるから あまり大きな開口を開ける事は出来ない。
そして 厳しい冬期を考えると 開口を大きくする必要が無かったのである。

この様に 日本とヨーロッパの家では
開口部に対する認識が全く逆にも関わらず
西欧化と共に日本に取り入れられた 窓と言う観念は
動く壁と穴である壁が混同されたまま進んでしまった。


   窓の話1 =窓の図鑑=
   K様邸木製窓 キッチンからのオーニングとFIX例


そして戦後 近代化された暮らしとして急速に復旧した
アルミサッシュは その気密性能故 幾多の弊害を生むことになる。

戦後 文化住宅の名の下に取り入れられた 鉄筋コンクリート造や
明るい蛍光灯・アルミサッシュ・蛇口をひねると水が出てくる水道は
ある時期 国民の憧れの的となり 現在の住宅の石杖になった事は事実である。

しかし とりわけアルミサッシュは その中途半端な気密性のお陰で
室内環境のアンバランスを生み出し 住まいの質を決定的に
引き下げる事となったのも事実。

確かに欧米でもアルミサッシュを目にする事はある。

しかし それは事務所や工場など業務用建築のみで
そのメタリックな冷たさや 低い断熱性の為に
住宅には 殆ど復旧していない。

またベルリンなどでは アルミサッシュの使用を禁止しているのも確か。

しかし日本ではその施工性の良さにより 大きく復旧したが
窓気密が変わったにも関わらず 暖房器具は変わらないで
開放型石油ストーブによる 室内空気質の汚染や結露によるカビの発生
アレルギー疾患のみならず 致命的な低寿命住宅を生み出してしまった。


☆その2へ続くw     ※で次の日のその2は ここ


さて私は窓が好きだったり。

窓は風や光の恩恵を受けるだけでなく
その配置やデザインで 印象的なインテリアや
美しい外観を決めるポイントとも言える。


と そんな中ちょっと素敵なページをご紹介。


=窓の図鑑=  icon110

ただひたすら窓の画像である(笑

たまに覗かせて頂いてるけど とりあえず全部マド。はは。
とっても素敵なサイトです。

でもやっぱり 美しいモノは美しいのです。

勝手にリンクしちゃってます・・サイト管理者様 もしご覧になられたらお許し下さいm(_ _;)m

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Posted by   Eye's   at 14:52│Comments(2)家を建てる前に
この記事へのコメント
はじめまして!

「窓の図鑑」をご紹介、リンクして
いただきありがとうございます。
Posted by 太郎 at 2009年10月09日 19:13
太郎さま   管理人Eye'sにございます。

大変素敵なサイトでしたので 勝手にリンクしてしまいまして(汗
誠に申し訳ございません ,,orz  併せて有難うございます ,,orz

窓って景色をくり貫いたり 風や光の恩恵を受けるだけで無い
なにか生活のヒトコマな風情を持つ様な気がしていまして デザインは
その「一瞬」や「永年」の為にあるのかなとかも思ったりしてます ←生意気すぎです(汗

その時間をくり貫いたヒトコマはホント素敵ですね^^

あ 某サッシュメーカーの機関誌 いつも楽しみに読ませて頂いております,,orz
太郎さまの視点には いつも感銘を受けておりますです^
Posted by Eye's at 2009年10月09日 19:49
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