2009年05月29日

増える「褐色雲」

2000年回った頃だろうか「世界の薄暮化(Global Dimming)」と言う
言葉が使われる様になったが ここの所その原因とも言える
「褐色雲」が観測される範囲が増えているそう。

中国やインドなどの新興国で 大気汚染を原因とする「褐色雲」が観測され
この雲が発生している地域では 昼間でも薄暗く
呼吸器疾患が多発するだけで無く 農業被害も目立ち始めている。

専門家は「影響は深刻で早期対策が必要だ」と警告。【WorldNews】

褐色雲とは 直径100万分の1~0・1ミリの微粒子・エアロゾルが
高密度に集まった雲の事~全体的に褐色に見えることに由来する。

米科学誌サイエンスに発表された 米メリーランド大の論文によると
世界3250地点で73~07年に観測されたエアロゾルの濃度や
大気の透明度などを分析した結果 中国やインドなど
ほぼ半数の地点で透明度が悪化し 地表に届く太陽光が減ったとか。

一方 欧州や北米・日本では環境規制の効果で
透明度が高まり 明るくなったとの事。 


増える「褐色雲」
褐色雲に覆われ 昼間でも薄暗い空 【WorldNewsより】


現在 日本において「公害問題」は殆ど無くなったと言えるが
問題はアジアに点在する新興国。

褐色雲を構成する大気汚染物質のうち 石炭などの不完全燃焼で
大気中に放出される黒色のエアロゾルが「ブラックカーボン(すす)」で
黒いために太陽光を吸収し その周りを加熱すると言う。

その影響は大気を暖める他 もちろん動植物への負荷も軽く無い。

ここはやはり 幾多の公害問題を乗り切った日本が「お金だけでなく」
技術者の派遣も含めた実務的な援助(指導)を行う事が 真のODAだと思う。

丁度と言っては語弊があるが 現在日本の製造業は不況である。
対世界に恩を売る事に併せ 国内経済対策にも繋がる様に感じる。

外交には それ位のシタタカサがあって良いと思ぃまし。

スポンサーリンク
同じカテゴリー(環境)の記事画像
高額エコ商品好調
ボルトの実力
薪ストーブでCO2削減?
ミニストップ廃油から燃料
アイドリング・ストップ
生物多様性と外来生物
同じカテゴリー(環境)の記事
 アジア3Rフォーラム発足 (2009-08-25 13:12)
 EV車の推進 (2009-08-23 14:56)
 高額エコ商品好調 (2009-08-21 11:31)
 ボルトの実力 (2009-08-19 11:55)
 薪ストーブでCO2削減? (2009-08-10 10:42)
 ミニストップ廃油から燃料 (2009-08-08 13:47)

Posted by   Eye's   at 11:24│Comments(4)環境
この記事へのコメント
本当にひどいですね。
こんなにどんよりだと、気分もどんより沈みそうです・・・
なにより、健康被害が恐ろしい。

また、この大気汚染が季節風などに乗って
日本へ影響しないか心配になります。
Posted by エースエース at 2009年05月29日 12:04
エースさん まず始めに「知る」って事大切ですよね。

身体的健康被害もそうなんですが あまりに日射が無いと
心的な鬱病等々の精神病の増加が心配されますよね。

また日本への影響ですが黄砂上等 十分に考えられます。

現在 環境省は大気中の「PM2.5(微小粒子状物質)」について
環境基準を設定する様 ようやく動き始めましたが
いかんせん地球は繋がっています。

国内だけの対策では どぅしても片手落ちになってしまいそうです。

そこでどーせODAで 馬鹿ほどお金払うなら もっと自国の利益も絡め
効率よく使う「シタタカな外交」って必要かなって思ったりしてます^^
Posted by Eye's at 2009年05月29日 18:51
こんにちは。

もっとしたたかな中国は、合弁で(中国企業との合弁でしか会社設立が出来ないんですよね?)さんざん出資させといて、規模がある程度になったところで、合弁解消。根こそぎ頂きって気がするのですが(汗)
実際、実害も出ているみたいですし。

以前はODAでしたたかに利潤を絡ませてましたが、欧米から「開発援助を盾にした営利操業じゃないか!!」って叩かれたとたん、なりを潜めたん・・・・ですよね?たしか。

政府というか、官僚さんが「打たれ強く」ならない限りは同じ事の繰り返しかと。
あとは、諸外国の文化的な慣習、風習をリサーチした上で外交戦略をたてるとか。

日本の内的な政策でもそうですが、「防止」を目的とした政策ばかりで「起きた後の対処法」を全く考えないですよね。そこをうまく諸外国に攻められて(ディベートの猛者が多いでしょうから、何か上手く痛いとこを突いてきたときに何も言えない)何も成果無く外交終了。これじゃ前に進まないですよ(汗)それゆえ、「お金」で体よく収めようとするから、バラマキ外交と揶揄されちゃうし。

公害問題ですが、無くなってきた・・・・とは思えず、これから増えるのでは?
何せ中国から「ばい煙」が風に乗って黄砂と共に降ってきますし。
ぜんそく患者がますます増えるものと予測します。
Posted by o-chan at 2009年06月02日 20:57
>諸外国の文化的な慣習、風習をリサーチした上で

そぅ言う事ですよね。

実際 日本の武士道的「美」って対世界には殆ど通用しません。

もちろん その「美」感を否定するモノではありませんが
その辺りバランス感覚が求められるんだと思うのです。

公害問題については 日本は90年代以降の厳しい環境規制のお陰で
殆ど問題は無くなったと思ってます。エントリで書いたのは「日本発」のって
意味でして言葉足らずでしたね。すいません。

外部からの弊害については o-chanさんの仰る通りと思いますし
中国に限らずとも その発生国にも新しい命は誕生している訳で(涙

エースさんへのコメントにも書いてますが やはり
「経済に国境はあるけど環境に国境は無い」と言う事を前提に
全ては繋がっているって意識が持ちたい所にございます。
Posted by Eye's at 2009年06月03日 14:17
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。