2009年07月29日

乱尺フローリングを貼ろう

無垢のフローリングは 長さ方向キホン乱尺(不規則)です。

特に 北米の19㎜厚スタンダードなどは極めて乱尺。
2mのモノがあれば15cmのモノも 4面両実にて同じケースに入っています。

そりゃ自然のモノですから 節もあれば割れもある訳で。

その辺使える所をカットして製材する訳ですから合理的と言えば合理的。
しかも仕上がりに規則性が出ません

乱尺フローリングを貼ろう

ただ最近は無垢のフローリングと言えどダンピングが始まり
より効率を上げる為 ユニタイプとして1800㎜程度の定尺のモノ等々
良く見受けられる様になりました。

まぁ 日本の市場ニーズに(手間を浮かす為)併せたのですが。

ただ このユニタイプ(短い木材を繋げて定尺とする)のモノの欠点に
どぅしても貼り上がりに規則性が生まれるってのがあります。

そこでユニタイプにも「無理やり乱尺スタイル」なんてのも登場しています。

例えばこんなの。


乱尺フローリングを貼ろう

乱尺と言いつつ サイズは5タイプ。

これ実は 几帳面に貼っちゃうと極端に規則性が出ます(笑

例えば2間間に順番に並べて行き ロス分が出た所を捨てたとします。
ここでは無垢フローリングの素材別特性による貼り方の違いは触りませんw

乱尺フローリングを貼ろう

あれまぁ 順番に並べて行っても 何故か規則性が生まれますね。

これ本来は 何も考えずに手に取ったモノから貼ってイケば
こぅならないのですが どーしても人間は無意識のうちにも
規則性を求めてしまう様で 何故か同じパターンが生まれます


どーせ同じパターンになるなら 順番に貼って行って
ロス分を次の列の貼り始めに持っていくと どぅでしょう。

乱尺フローリングを貼ろう

ほれ 規則的なパターンが消えましたね。

几帳面な大工さんなら特に こんな方法をお勧めします^^


ただ無垢のフローリングは複合製品(貼りモノ)に比べ
手間も掛かりますし 使用上の気遣いも必要です。

その手間を加味しても 径年による美しさや強さは複合製品には無い
優しさがあったりする訳でして^^ ヒト手間掛けてみますか(笑

あ そそ。

もちろん ちゃーんと規則性も持ったフローリングもありますよ。
例えばこんな感じとか。

乱尺フローリングを貼ろう

貼ってるとイライラします(笑

乱尺フローリングを貼ろう

でもヴィクトリアンな内装なんかにはベストマッチですね。

あと 幅を換えてダボメイクなんてしてあげると これはこれでまた^^

乱尺フローリングを貼ろう

そんなこんなで 乱尺フローリングのイロイロでした。

乱尺フローリングを貼ろう

フローリングって一口に言っても 樹種からサイズ
テクスチャーまで多彩だったりするんですね。

たかだか床 されど床にごじゃぃます^^


==追伸===

記述中 「4面両実」にてとありますが
それなんぞね?と御質問を受けました。あざす。

「実」とは「サネ」と読み オスメス加工が4方向に
施してある状態の事です。

「貼る」と言うより「組む」と言った表現の方が伝わりやすいでしょうか^^

こんな感じの加工です。

乱尺フローリングを貼ろう

またカチっと組まれるのですが 木材の伸縮を逃がすため
上下左右でカットの寸法が違います。

そんなこんなのテクノロジーが径年による木材の変化を
吸収してくれるんです。えらいですね。

もちろん貼り方にも 素材特性に併せたテクが必要ではございましv




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Posted by   Eye's   at 11:32│Comments(7)事件は現場で起こって
この記事へのコメント
テトリスの好きな
私には、向いている作業
かもしれないなぁ~
面白そうです。
Posted by 黒雷鳥 at 2009年07月29日 11:35
あっしはだめだなぁ
みたダケデ

ギブアップす(T_T)
Posted by tadpole at 2009年07月29日 12:30
■ 黒雷鳥さん

にはは 了解致しましたですますww
では時間給では無く 仕上げ㎡単価にてバイトしちゃいますか(笑

いくら温厚黒雷鳥さんでも たぶん2時間でキレると思いますv はは^^


■  tadpoleさん

ウルトラ同感にございます・・てかtadpoleさんなら得意っぽぃですが(笑
良く「書く方は良いよねー」って職人ちゃんにイヤミ言われます(爆

細かいのはホント「技」な粋だったりしますよねww
Posted by Eye's at 2009年07月29日 18:42
師匠。ありがとうございました。

乱尺の規則性については、全く仰る通りの端材を使いまわすしかないと
思っておりましたが、例のO県のP様はさすがに感性で家を建てるだけあって
スゴいこだわりようでございました。
それで助けて電話しちゃったんですけどね(笑

閑話休題。

床材の画像、楽しく見せて頂きました。
ところで以前から疑問だったのですが、ヘリンボーン貼の際の適切な下地って
合板しかないんですかね?
それで良くある(ど高い)ヘリンボーン用床材は薄いものが多くて、合板で剛性を
持たせなさい、ってなってると思うんですが、伝統的な貼り方ってきっと違うんでしょうね。

んじゃ、下地は?
ってか考えてみたら礎石造がトラディショナルなイギリスの床が木製?
そこにヘリンボーンとか?死ぬぜ?職人(笑

と、悩み出したら止まらないのであります。
Posted by 営業Hです。 at 2009年07月30日 11:08
かまへんかまへん て師匠ぢゃ無いです。

時に「ニシンの骨」貼りすか(謎)
あれなんかも梁と直交しないので まずは堅牢な下地が必要ですね。

日本の様に素足の生活で 昨今あるキシミもクレームになっちゃうと
下地は やはり合板の二重張り等々が推奨されると思います。

なんだかんだ合板の技術発祥は 紀元前らしぃですし
イングリッシュな石造でも 床下地(水平構面)は木造ですから
コスト的にも径年的にも合板が適当かと察します。

ハーフティンバー造などは解りやすいですが 見た目石造でも
上手く素材特性を生かしてますね。

また現在のUK石造など見た目石造でも 躯体はいわゆる2×4だったりしますし。
(USからの逆輸入状態ですね)

「ニシンの骨」貼りやった事ありますけど まぢ手間3倍以上ですよ^^
やってもやっても床が埋まりません(爆 はぃ 逝きます^^
Posted by Eye's at 2009年07月30日 19:20
エッ端財使い回すの乱尺の基本て認識してましたが、

チャウノ??????
Posted by tadpole at 2009年08月22日 00:17
ちゃぁいませんよぅ^^

たぶん 捨て貼り合板が無い時代の流れで
根太に直接仕上げ材貼ってた名残と言いましょうか
平板カラーフロア思考から抜きんでて無いと申しましょうか。
実際よくあるらしい勘違いですね。

定尺乱尺(?)の無垢材も歴史無いですから
思考の劣化とかでは無いとは思うのですが^^
Posted by Eye's at 2009年08月22日 08:57
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